プライベートで使用していた車を、事業用に転用した時の減価償却費の計算方法

税金

 個人事業者の方で事業を開業された時に、今までプライベートで使用していた車を事業用に転用することも多いかと思います。

 そのような場合、必要経費としていくら計上できるのでしょうか?

 具体例で説明していきます。

具体例

 令和4年4月に個人事業を開業し、それまでプライベートで使用していた車を事業用に転用した。
 
 この車は平成30年4月200万円で購入している。(法定耐用年数6年

上記の例で具体的に計算をしていきます

計算の流れは、次の2つをする必要があります。

①転用時の「未償却残高」の計算
 令和4年分以降、あといくら必要経費として計上できるのかを算出します。

②令和4年分の「減価償却費」の計算
 令和4年分中に必要経費として計上できる金額を算出します。

未償却残高の計算

 まず、①「未償却残高」は次の計算式により算出します。


(計算式)

※1 業務の用に供されていなかった期間に係る年数に1年未満の端数があるときは、6か月以上の端数は1年とし、6か月に満たない端数は切り捨てます。

※2 1.5倍に相当する年数に1年未満の端数がある時は、1年未満の端数は切り捨てます。 


(具体例の計算)

①取得価額
  2,000,000

②業務の用に供されていなかった時に減価した額
  2,000,000×0.9×0.111×4年=799,200
  ※0.111(耐用年数6年を1.5倍した「9年の償却率」)

③未償却残高(①ー②)
  2,000,000ー799,200=1,200,800

減価償却費の計算

 次に、②令和4年分の「減価償却費」の計算をします。

①定法を選択している場合
 1,200,800×0.333×9/12=299,899

②定法の場合
 2,000,000×0.167×9/12=250,500

(参考)
 ・0.333(耐用年数6年の定法償却率)
 ・0.167(耐用年数6年の定法償却率)
 ・9/12(令和4年4月に転用しているため9カ月分)

令和4年末の未償却残高

 令和4年末の未償却残高は次のようになります。

①定法を選択している場合
 1,200,800ー299,899=900,901

②定法の場合
 1,200,800ー250,500=950,300

 この金額が、令和5年分以降、必要経費に計上できる残高になります。

まとめ

 計算式が少し複雑に思えたかもしれませんが、プライベートで使用していた資産を事業用に転用した場合は、上記の計算式により算出した金額を、減価償却費として必要経費に計上できます。